ゲーミングキーボードの進化は凄まじく、
ここ数年で「ラピッドトリガー」という新技術が ゲーマーの常識を塗り替えました。
今回はTURTLE BEACH(タートルビーチ)の最新鋭のゲーミングキーボード
Vulcan II TKL Pro (ホワイト)を使用しましたので、そのレビューをします。
Vucanといえば…ROCCATじゃない?と思った人! 実はこのキーボード、
僕も長年愛用してきたドイツの名門ブランド ROCCATの魂を受け継ぐ、
正真正銘のフラッグシップモデルなんです。 (この話は後ほど詳しく…!)
果たして、TURTLE BEACHブランドとして生まれ変わったVulcanは、
ゲーマーの期待のゲーミングキーボーとなるか色々レビューしていきます!
先に結論!「Vulcan II TKL Pro」はこんなキーボードだった
✅FPSゲームで勝ちたいなら”買い”! ラピッドトリガーが異次元の操作性を実現
✅磁気ホール効果スイッチによる、どこまでも滑らかで心地よい打鍵感
✅フラットキーで指を動かしやすい(逆に誤入力が増えるので好みによるが…)
✅ホワイトカラーとアルミプレート、浮遊するキートップが織りなす芸術的なデザイン
✅AIMOライティングがとにかく美しい。デスクの主役になること間違いなし
✅ROCCATの魂を受け継いだ多機能ソフト「SWARM II」が超優秀
⚠️価格はプレミアム。でも、その価値は十分にある”投資”できるキーボード
Vulcan II TKL Pro の主な特徴
Vulcan II TKL Pro の主な特徴を見ていきましょう。
キーボードはテンキーレス(TKL)デザインで省スペースで
マウスの可動域を広く確保できるのでFPSプレイヤーには最適なサイズ感です。
専用ソフトのSWARM Ⅱをインストールして使うと
キー入力の設定やライティング設定を自分好みにセッティングすることができます。
①ホール効果磁気スイッチ
物理的な接点を持たない磁気スイッチを採用していて
1億5000万回という驚異的な耐久性と、摩擦のないスムーズな打鍵感を実現しています。
②mm単位でキー入力の調整可能
各キーの反応する深さ(アクチュエーションポイント)を
0.1mm~4.0mmの範囲で自由に設定することが可能で
ゲームや好みに合わせて完璧なカスタマイズができます。
③ラピッドトリガー
キーを離した瞬間に入力がリセットされる
Rapid Trigger(ラピッドトリガー)の機能があり
キーを押し直す間のタイムラグがなくなり、
ストッピングが必要とされているゲームにて
高速な連続入力や正確なキャラクターコントロールが可能になります。
④専用ソフトでキー設定やライティング設定
専用ソフトを使えば、上記のキー入力やラピッドトリガーの設定ができたり
キー設定や自分好みのマクロ設定ができます。
その他にもRGBライティングで自分好みの色や、
指定したキーの場所をライティングすることができます。
TURTLE BEACHとROCCATについて
ここで、冒頭で触れた
「TURTLE BEACH」と「ROCCAT」の関係について少し解説します。
元々、ROCCATは独創的なデザインと高い技術力で
人気のドイツ発ゲーミングデバイスメーカーでしたがROCCATは2019年に、
世界的なヘッドセットメーカーであるTURTLE BEACHに買収されました。
そして2024年、ブランド統合が発表され、ROCCATの製品群や技術は、
TURTLE BEACHブランドに引き継がれることになりました。
勝敗を分ける「キースイッチ」の話
このキーボードを語る上で欠かせないのが、
「キースイッチ」です。少し詳しく解説します。
メカニカルスイッチの基本(赤軸・青軸・茶軸)
一般的なゲーミングキーボードには
「メカニカルスイッチ」が使われていて、
バネの力でキーを押し戻す仕組みです。代表的なのがこの3つ。
- 赤軸: スーッと入るクセのない押し心地。静かでスムーズなのでゲーマーに人気。
- 青軸: 「カチッ」という明確なクリック感と音が特徴。タイピングしてる感は一番ある。
- 茶軸: 赤軸と青軸の中間。軽いクリック感があり、ゲームにも普段使いにも万能。
- 銀軸(スピード軸): 赤軸をさらに高速反応にしたゲーマー向けのスイッチ。
安価なキーボードに多い「メンブレンスイッチ」
メンブレンスイッチは、安価なオフィス用キーボードやノートPCで主流の方式です。
ラバー製ドームを押し込んで入力するシンプルな構造で、「フカフカ」とした打鍵感が特徴です。
安価な反面、耐久性や反応速度、キーの同時押し性能がゲーミング向けではないため、
精密な操作が求められる場面では選ばれません。
Vulcan II TKL Proの「磁気スイッチ」と「ラピッドトリガー」
一方で、このVulcan II TKL Pro が採用しているのは「ホール効果磁気スイッチ」です。
これは、キーの押し込み量を磁力の変化で測定する仕組みで
物理的な接点がないため、圧倒的な耐久性と滑らかな打鍵感を誇ります。
そして、この磁気スイッチだからこそ実現できたのが「ラピッドトリガー」機能です。
従来のキーボードは、キーを一番上まで戻さないと次の入力ができませんでした。
しかしラピッドトリガーはキーを少しでも離す方向(上)に動かせば、
その瞬間にキー入力がリセットされます。
これがVALORANTのようなゲームで
「移動(キーON)→キーを少し離してストッピング(キーOFF)→射撃」
この一連の動作が、従来とは比較にならない速さで、
かつ正確に行えるようになります。
「Vulcan II TKL Pro」のスペック
ここで改めて、公式サイトのスペック情報を確認しておきましょう。
接続 | 有線、USB Type-C to Type-Aケーブル |
---|---|
キースイッチ | ホール効果磁気スイッチ |
アクチュエーション | 0.1mm~4.0mm(調整可能) |
スイッチ寿命 | 1億5000万回のキーストローク |
プロセッサー | 32-bit ARM Cortex M3 |
ポーリングレート | 1000Hz |
オンボードメモリ | 8MB(最大5つのプロファイルを保存可能) |
ライティング | AIMO RGBライティング |
キーボードロールオーバー | フルキー(アンチゴースト) |
角度調整(高さ) | 可能(ダブルキックスタンド):3段階 |
付属品 | 着脱式パームレスト、USB-C to Aケーブル(1.8m) |
開封の儀と美しすぎる外観
それでは、いよいよ開封していきます!
▼パッケージ
紫基調のパッケージになり高級感が漂います。
表面
裏面
▼開封&付属品
付属品の確認をしていきましょう!
- キーボード本体
- パームレスト
- USB Type A – Type Cケーブル
- 説明書など
▼キーボード本体(ホワイト)
キーボードは真っ白なキーキャップと、サンドブラスト加工された
シルバーのアルミトッププレートのコントラストが本当に綺麗です。
キースイッチは Vulcanシリーズ伝統のフローティングデザイン。
キースイッチがプレートから剥き出しになっていて、キーが宙に浮いているように見えます。
これにより、後述するRGBライティングが最大限に活かされる設計になっています。
メンテナンス性が高いのも嬉しいポイントです。
またキースイッチ表面の中心部分がヘコんでいて、指になじむ形状になっています。
角度調整も下記の3段階で可能です。
USBケーブルはType A – Type Cの取り外し可能なケーブル
USBケーブルは左前に差込口があります。(USB Type Cの差込口)
付属のパームレストはスポンジ素材でクッション性も高く、
手首をしっかり支えてくれるので長時間のプレイでも疲れにくいです。
強めに つまんでみたところ、少しヘコみます。
実際にゲームで使ってみた感想
いよいよPCに接続して、その実力を試していきます。
ライティングも鮮やかに光ります。
▼まずはVALORANTをプレイ!異次元のストッピング精度
やはり試すべきはVALORANTでしょう。
ラピッドトリガーをONにしてプレイしてみましたが
通常のメカニカルスイッチと比べ、キャラが指の動き対して敏感に反応してくれ
動きの精度も高いと感じました。
アクチュエーションポイントも0.1mmまで設定でき、触れただけで反応するレベルです。
強めに押したり、慌てて押したりすると違うボタンに触れてミスがでるので
慣れは必要ですが、極めれば最強のキーボードになると考えます。
▼タイピング感は?普段使いでも満足できる?
ゲーム性能が高いことは確認できました!
ではではブロガーとして気になる普段使いのタイピング感はどうでしょうか?
結論から言うと非常に快適です。 磁気スイッチは物理的な摩擦がないため、
どこまでも滑らかで静音性も高くスコスコと軽い力でタイピングできます。
またフラットキーなので指を大きく動かさず入力もできるので使いやすいです!
Turtle Beach SWARM Ⅱを使ってみた
専用ソフトのTurtle BeachのSWARM Ⅱをインストールすれば
アクチュエーションポイント(キー反応)の設定、
キーを好きなコマンドに割り当て、ライティング設定などをすることが可能です。
上記のサイトにてインストールできます。
アクチュエーションポイントの設定を
各キーごとに設定が可能です。
プロファイルでゲーム用、日常使い用…など
キー入力、アクチュエーションポイント、ライティングと
それぞれ最大5つまで設定が可能です。
キー入力を好きなコマンドに変更できます。
ライティング設定も自分好みの光らせ方や好きな色に設定できます。
鮮やかに光ってくれます。
ライティング設定もキーごとに設定が可能なので
視覚的に目印を付けることも可能です。
横から見てもライティングが鮮やかです。
TKL用の別のパームレストと組み合わせると
サイズが同じなので、普段使っているものがあれば
慣れたものと組み合わせられます。
感想 -スズミチ切り!-
さて、僕が感じたVulcan II TKL Pro (ホワイト)の感想を
忖度なくバッサリまとめていきます!
【よかった!】
- デザインが美しい
- 反応速度もよく静音性が高い
- 専用ソフトも直観的に使いやすく
アクチュエーションポイントの設定など自分好みにカスタマイズ可能 - ライティングが鮮やかで綺麗(フローティングされているので、なお鮮やか)
【少し思うところ】
- 人によってはキー表面が滑りやすく、
キー入力を強く行う人は誤操作をする可能性がある - 音量ノブがある代わりPrint screenボタンなどキーが3つ少ない
(別のキーで割り当て可能ではあるが) - ライティングの青、紫が若干弱く感じる
全般
アルミプレートとキースイッチがプレートから剥き出しになっていて、
ライティングも綺麗で見た目にこだわりたい人に
かなりオススメできるゲーミングキーボードです。
剥き出しになっているのでメンテナンス性が高く扱いやすいです!
キースイッチ、キーキャップ
ラピッドトリガーの性能もよく
アクチュエーションポイント(反応するまでのポイント)も
各キーごとに設定できるので、FPSでの撃ち合いの時に
移動コマンド速くして、誤入力をしたくないスキルなどのコマンドは
少し遅めに反応させたり、自分好みに設定すれば勝率が確実に上がります。
また、滑らかな打鍵感も最高に気持ちよくキーの入力音も静音性が高く
キースイッチ表面の中心部分がヘコんでいて、
使いやすいようにアレンジしてあるのが魅力的です!
機能面、専用ソフト
ソフトウェアのSWARM IIが直感的で使いやすい点も魅力です。
ラピッドトリガーやアクチュエーションポイント、
ライティングまで細かく設定でき、本体に5つもプロファイルを保存できるので
自分好みのキーボードを作ることができて使いやすかったです。
ライティング
専用ソフトにてライティング設定ができますが
フローティングデザインと相まって、デスク全体を鮮やかに彩ってくれるので
見た目から入りたい人とかなり相性がいいです!
少し思うこと
ここからは使ってて少し思うことを記載します。
まずはキースイッチの表面が丸み帯びているのでフィット感はいいのですが
個人的には滑る…。
自分は割と荒っぽく強く入力するタイプなので、ゲームプレイ中に
滑って押せなかったり、違うキーを誤入力してしまったので慣れれば問題ないですが
強めにキーを入力する人とは相性があまりよくないと感じました。
キーボード右上に音量ノブがあり瞬時に音量調整ができるのは魅力ですが、
代わりPrint screenボタンなどテンキーレスキーボードにあるキーが3つ少ないので
専用ソフトで違うキーで設定したりする必要があるので、
3つのキー([Print Screen][Scroll Lock][Pause])を普段使う人には若干面倒です。
また補足として専用ソフト(SWARM Ⅱ)についての話になるのですが…
メーカーのサイトでVulcan II TKL Proの検索をするのに手入力でやると
Ⅱの表記が間違っているのか検索が出てこないで探すのが苦労します笑
ライティングに関しても鮮やかという感想は本当ではあるが、
青、紫の色味が若干弱く感じる。
個人的には青や紫を濃くしたいので暗めの色に設定をしたいのだが、
暗めの色にするとライティングが消えてしまうので、
青や紫が好きな人には少し注意が必要かもしれません。
あともう1つ。プロファイルのセッティングを変更する時に
少し切替がモタつき時間がかかるのに少し違和感があります。
→どこかでアップイデートすれば変わるのかもしれませんが
今の段階(2025年8月)で少し思ったので記載します。
まとめ:勝利と所有欲を同時に満たす、現行最強クラスの一台
というわけで今回は、
TURTLE BEACH Vulcan II TKL Pro (ホワイト)を徹底的にレビューしました。
- 本気でFPSのランクを上げたい競技志向のプレイヤー
- デスク環境は性能だけでなく、デザインにも徹底的にこだわりたい人
- ROCCATの魂を受け継いだ、最新・最高のデバイスを体験したい人
こんな人には、間違いなく最高のパートナーになってくれるはずです。
価格は決して安くありませんが、これは単なる「消費」ではなく、
ゲーム体験とデスク環境を向上させる「投資」と考えるべきかもしれません。
ラピッドトリガーが未体験の方は、ぜひ一度この異次元の操作性を体験してみてください。
今回のレビューが、あなたのキーボード選びの参考になれば嬉しいです!
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
スズミチでした!
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皆様いかがお過ごしでしょうか。 僕は100種類以上のゲーミングデバイスや ガジェット関係を使用して レビューしているスズ…
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